ルイ14世の宮廷画家ベランが好んだグロテスク文様の広幅レースを基に、後年、女性の頭飾りであるフォールキャップの形状に合わせて組立てられたポワン・ド・フランス・ニードルレース。頭中央とラペット部にタワー状に積み上げられた美しい燭台・天蓋、壷・花があり、ラペットの両端は少し複雑なカルトゥーシュに王冠を被った王の肖像がある。
ルイ14世(1643年-1715年)の治世下の1660年頃までには、フランス宮廷がヴェネチアン・レースに費やす金額があまりにも膨大になったため、外国レースの輸入を禁止する一連の倹約令を制定した。が、効果が得られず、まずはアランソンでグロポワンの模造品レースの製造を開始した。フランス王室御用達のレース工房が操業を開始した頃、フランス趣味はバロックから新古典主義へと移行し始め、大げさな浮彫刺繍やスクロールなど途切れることのないリズムがやがて想像上の垂直な中央線の両側に配置された。モチーフはまさにこのレースのように控えめなコルドネを持つ建築的要素に変化していった。そして最大の特徴は、六角形が連なるブリッドピコティのグラウンドである。その後、より軽量な3種類のニードルポイントが生まれ、やがてそれに取って代わられた。