1780年頃、イギリスの豪華なスタンプワーク立体刺繍。大きなダイニングテーブルやサイドボードに飾るために制作されたテーブルランナーです。刺繍は、中央と両端に全部で3か所、50㎝四方位の大きさです。
おおよそシノワズリがテーマではないかと思います。文化が混在している気はいたしますが、厳密な写実性よりも異国に思いを馳せた純粋なファンタジーを描いているようです。満開の梅の花を背景にした楼閣の下、花台に飾られた牡丹のような花を挟んで両脇に吉祥をあらわす鹿が向き合っています。その上には楼閣を守る武器と盾を持った人物二人。その両脇に琵琶を奏でる女官、中央一番上には杖・巻物・扇などを持った賢者か仙人。大きな鳥もいます。
刺繍は複合技法で単なる平面ステッチではなく「スタンプワーク」や「パディング」を使う立体刺繍技法です。鹿は特に盛りが見られます。糸の運びも手伝って毛並みにも動きが感じられるほどです。時々金属糸やスパンコールを装飾してより豪華な作品に仕上げています。ウールによる粗いステッチがかえって自然でやわらかな印象。裏はグリーンのシルク。縁は固い金属糸によるレアなボビンレース。
図案の収集、復元、額装、研究用におすすめします。
Materials:
シルク、金属糸、スパンコール
condition:
両端の解け、破れ、ホール、大きなしみなどがあります。