1630年頃のプント・イン・アリア。
あざみ、百合、水仙、アイリス、チューリップなどの球根植物を中心に、一定間隔に花壺と湾曲する枝、その曲線の中に跳躍する鹿・振り返る雄鶏が交互に配されています。静寂な森の「神聖な楽園」、バロック時代の「楽園」はモチーフとともに宗教的・神話的な要素を含んでいる可能性があります。上質な糸で薄い仕上がり、縁取りがあることでモチーフがくっきり、生命力のある鹿のステッチも素晴らしいです。レア度が高いアンティークレース。コンディションも良好です。
参照:ダイアン・クライス・コレクション /アンティークレース展2018 / P40. No.35
布を使わずに羊皮紙に描かれた図案に合わせてステッチで埋めていくという、当時では画期的な手法から「空中ステッチ」と呼ばれたプント・イン・アリアは全てのニードルレースの源と言われています。このクーチング・ステッチは、羊皮紙を貫通してアウトラインの位置を固定しますが、この段階を過ぎると、残りの作業はすべて表面で行います。デザインを支える糸はベタ部分はアウトラインの糸の上にボタンホールステッチの列を作り、一列一列互いに縫い合わされて埋められていきます。陰影効果を出すために様々な幾何学模様で埋めて工夫します。そしてトワルはブリッドでつながれさらにピコットやループで装飾され、作業が終わると、羊皮紙の裏側のステッチを切ってレースを解き、羊皮紙を再び使うことができます。
